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1. 健康・医療への橋渡し

「人と情報」のプラットフォームづくりの中核として、さまざまな方向から「シーズを少しでも早くベッドサイドに届ける」ことを推進していきます。

​ アカデミアでのTR活動とその成果が、社会的、経済的な与え得るインパクトが強まる中で、TRの出口も意識した「アカデミアー企業ー行政ー社会」連携をすすめる企画等を催します。

2. 効率のよいヘルスケアのための漢方の活用

世話人:渡辺賢治(慶應義塾大学医学部漢方医学センター・センター長)

【背景】漢方・鍼灸医学は古代中国を起源としておりますが、特に江戸時代以降独自の発展を遂げ、日本独自の医学となっています。特に生薬療法としての漢方医学は古い歴史に支えながらもこの30年は医療用として、最前線医療とともに用いられており、医師の7割以上が日常診療に漢方薬を用いています。1990年頃より世界では西洋医学で不十分な治療領域に補完・代替医療を求めていますが、伝統医学は長い歴史に裏付けられた医学として注目されています。米国FDA・NIHはホールメディカルシステムとして伝統医学を他の補完・代替医療と区別しております。その中で、漢方医学は西洋医学とともに用いられている統合医学のモデルとして注目されています。

 

また、鍼灸治療は日本独自の経穴(つぼ)の取り方、手法にて高い技術を誇っております。しかしながら伝統医学の臨床的エビデンスに関してはまだまだ不十分です。今まである漢方医学のエビデンスは西洋医学的病名で行ってきたためで、漢方・鍼灸医学的診断「証」に基づいていないことが問題となってきました。これを打破するためには全く新しい発想が必要となります。そのために異分野との交流が必要であり、本NPOとしてこの活動を支援していきます。

 

また、昨今の食の安全に代表されるように、生薬に対してもその安全性を求める基準が高くなっております。同時に麻黄、甘草といった生薬は乱獲のため、生薬資源が不足しており、その確保が問題となっております。中国の経済発展もあり、生薬原価が値上がりしている一方、薬価は2年毎に引き下げられているため、逆ザヤになっている漢方製剤、生薬も多々あります。用いる生薬の品質を低下せざるを得ない部分もあり、医療の質の低下を招いております。こうした生薬資源の確保が担保されないと漢方の将来はない、というのも事実です。本NPOではこうした生薬資源の確保も支援していきます。

【事業計画】

1. 漢方の新規エビデンス創出に向けて(臨床研究の手法を考える)

2. 漢方の生薬資源の確保

3. 健康・医療とお金に関する検討

健康医療開発には多額の資金が必要となるのが現状である。特に先端医療開発には億単位の莫大な資金が必要であるが、この分野への公的資金の投入は、その重要性は語られつつも、国の厳しい財政事情などを反映して低位にとどまっている。一方、ひとときの事業化・上場をターゲットとするバイオ・ベンチャーキャピタルの賑わいが、民間資金の活用に期待を抱かせたが、本質的にリスクを許容せず利回り重視の投資家に支えられた我が国のベンチャー・キャピタルや金融機関のプレゼンスは、リスクを抱えたまま長期に資金を寝かすことになる先端医療開発分野への安定的な資金供給者たり得ない実情が判明した。  

 

シーズの発掘という基礎研究の上流から、臨床研究・臨床試験、事業化・実用化という長く多岐にわたる先端医療開発プロセスに、十分な公的資金を確保し、あわせて民間資金を安定的に呼び込む方策はないのか?地域医療を含めた我々の健康医療の新たな取組みに必要な資金はどうやって確保していけばいいのか?折しも世界的な金融・経済破綻に至ったグローバル・マネー至上資本主義の再考が求められている今日、「お金の原点を問い直す」ことをキーワードに、志民、地域金融機関、自治体による新たな共同体性の構築と併せた「上手なお金の使い方」を具体的に模索する「健康医療とお金に関する検討会」を組成し、政策提言や具体的なアクションの展開につなげていく。

メンバー:

検討会座長 吉澤保幸理事 中井徳太郎 土屋了介理事  色平哲郎先生 

愛媛銀行 政策投資銀行 中園壽ニ氏 

ステアリングコミティー・メンバー 事務局メンバー ほか

4. 医療のまちづくり

医療現場の危機打開と再建のために、総合医療施設を核とする医療の集積とネットワーク構築を図り、都市(まち)づくりの視点から「患者さん本位の医療体制」考えます。現在の医療システムが抱える多くの問題・課題に対して、現場では日々、様々な試みがなされている。当コミッティでは、患者さん本位の医療体制を構築するために、海外で熟度を増す「医療クラスター」に注目している。そこでは、総合病院や専門病院の集積を核に、大学、研究施設、ホテルに住宅と、さらに発展しつづける都市(まち)がみられる。
 

地域医療の核となる「医療クラスター」と、地域の病院や「かかりつけ医」とを有機的に結びつける医療ネットワークの構築し、一人一人が安心で健康に生活できる「都市(まち)づくり」を目指している。

【活動の予定】
1.医療クラスター研究会
●医療クラスターの具体化に向けた構想づくり、実現のための調査・研究の推進
●年4-5回程度の開催を予定


2.シンポジウム
●医療と都市づくりの現場に向けた研究会活動の紹介、情報交流の場づくり
●首都圏及び地方の取り組みに対する支援、情報収集・発信


3.調査・研究

●地方における医療クラスター構想推進に関わる調査等の支援を実施


4.総合特区制度への取り組み
●法制化を見込む総合特区制度に関し、地方自治体等と連携して対応を図る

​5. 地域拠点との連携

​当機構設立当初からの重要なミッションの一つでもある、「オールジャパンのネットワーク構築」の具体的な推進とし、東京以外の様々な組織とのFace to Faceでのコミュニケーションと、連携の具体化を、様々な形で実現していきます。 ​

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