第56回健康医療ネットワークセミナー

「コロナ禍時代 がん患者とともに」3回シリーズ

シリーズの概要:

世界中を震撼させている新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響は、世界経済はもとより、人々に与える心理的な影響は計り知れない。更には、これまでの日本の教育制度や生活様式の抜本的な改革の必要性にさえ迫られている。

コロナ禍を機に日本の医療や介護の在り方も問題が噴出してきており、医療システム全体の再検討が望まれております。そのような中で、“がん”を患者さんやご家族の立場から考えるシリーズ「コロナ禍時代 がん患者とともに」を企画いたしました。

演者の皆様には持論を自由に展開して頂きますので、是非セミナーにご参加して頂き、一緒に考えてみたいと思います。

 

【第1回】「がん免疫療法時代の問題点」(上田龍三 先生) 

    「がん登録からわかること」(若尾文彦先生)

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日時:2021年10月9日(土)15時~16時30分(質疑応答を含む)

講師1上田 龍三先生(愛知医科大学 腫瘍免疫寄付講座 教授)


講演概要:がんの先進・先端医療を研究開発し、その成果を如何に安全に、より効果的に、且つ、より経済的に患者さんに届けるかの研究としてトランスレーショナル・リサーチ(TR)があります。TRの立場から現在期待され、汎用されているがん免疫療法のより至適な治療法を確立するためのバイオマーカーの探索研究をAMEDの支援で進めています。その取り組みの一端を紹介し、現在のがん免疫療法の問題点を考えたいと思います。 

  

キーワード:トランスレーショナル・リサーチ(TR)、がん免疫療法、バイオマーカー

講師2若尾 文彦 先生(国立がん研究センター がん対策研究所 事業統括

講演概要:がんと診断された時点の情報を集めるのががん登録です。がん登録により、新たにがんと診断される人の数と診断時の進行具合がわかり、新型コロナウイルス感染拡大による受診控えの影響を評価することが可能です。


キーワード:全国がん登録、院内がん登録、がん罹患数、病期診断、がん診療連携拠点病院


司会進行:上田龍三先生、谷憲三朗先生

開催方法:Zoomによるオンライン開催 

     (参加申し込みをいただいた方に、開催前日までにZoomの参加者専用招待URLをお送りします)

参加費:1,000円(学生、健康医療開発機構会員、未病社会の診断技術研究会会員は無料)

参加申し込み方法こちらをクリックしてお申込みください。​

講師略歴及び研究内容:

上田龍三先生

1969年名古屋大学医学部卒後、第一内科で白血病を中心とした血液腫瘍学を専攻。

1976年米国スローン・ケタリング癌研究所に留学、Dr. LJ Old 博士の下で腫瘍免疫を研究。1980年愛知県がんセンター研究所、化学療法部主任研究員として帰国。室長、部長を経て、1995年名古屋市立大学内科教授(~2010年)、2003年病院長(~2007年)。2008年 名古屋市病院局長(~2012年)、名古屋市立大学 顧問(兼務)(~2012年)。2012年 愛知医科大学医学部腫瘍免疫寄附講座 教授(~現在)帰国後、一貫して「がん免疫療法の開発研究」を継続し現在に至る。

現在、名古屋市立大学客員教授、名古屋大学特任教授兼任

名古屋大学で白血病の化学療法、1972年には日本初の骨髄移植療法を開始した。留学中は当時不明であったヒトがん特異抗原の探索をがん患者の自家血清及びモノクローナル抗体により検索・同定。帰国後も白血病を始め、多くの固形がんに対するモノクローナル抗体の作製、解析を行い、がんの診断治療への応用に努めた。ATLに対するモノクローナル抗体(Mogamulizumab)を企業との共同研究で、日本発・日本初の抗がん抗体薬の上市に成功した。

現在は、抗CCR4抗体のCCR4陽性腫瘍に対する最適治療法の開発研究の傍ら、CCR4分子が活性型Treg細胞(eTreg)に強発現していることを見出し、抗CCR4抗体を用いたTreg細胞除去によるがん免疫療法としての抗腫瘍効果の基礎的,臨床的な解析を展開している。

若尾文彦先生

1986年3月横浜市立大学医学部卒業、同年6月横浜市立大学医学部付属病院臨床研修医、1988年 国立がんセンター病院 放射線診断部 レジデント、チーフレジデント(91年~)、1992年 国立がんセンター中央病院 放射線診断部 医員、医長(98年~)、2006年 国立がんセンターがん対策情報センター センター長補佐併任、(2010年 独立行政法人化に伴い、国立がん研究センターに名称変更)、2010年12月より、国立がん研究センターがん対策情報センター 副センター長、がん情報提供研究部長、センター長 を経て、2021年9月より 国立がん研究センターがん対策研究所 事業統括 現在に至る。

2006年より  国立がん研究センターwebサイト「がん情報サービス(ganjoho.jp)」ははじめとするがん情報発信、がん対策の推進等に従事。