第65回健康医療ネットワークセミナー
「医療・ヘルスケアを変革するデジタルテクノロジー」
(5回シリーズ第3回)
「デジタルテクノロジーを駆使した新しい精神科医療の展開を目指して」
岸本泰士郎先生(慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座 特任教授)
「利用者視点でのデジタルソリューションの開発」
島田裕之先生(国立長寿医療研究センター研究所老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部 部長)
日時:2023年7月8日(土)15時~17時(質疑応答を含む)
開催方法:オンライン講演会(Webによる開催) ※視聴方法は開催前日までにお知らせします 。
参加費:1,000円(但 健康医療開発機構会員、未病社会の診断技術研究会会員、学生は無料)
※学生の方はお申込み前に事務局(sanka@tr-networks.org)あて、学生証のコピーをメールにてお送り下さい。確認後、事務局より学生割引コードをお送りします。
【講演タイトル&概要】
●「デジタルテクノロジーを駆使した新しい精神科医療の展開を目指して」
精神科領域は互いの顔を見ながら会話を行うことで、診療の大部分が成り立ち得るため、オンライン診療がなじみやすい診療科である。演者らは日本の医療現場で行われるオンライン診療の対面診療に比した非劣性試験を実施した。また、精神疾患の定量の難しさは領域における研究開発の進展や新薬開発を阻んでいる。演者らはウェアラブルデバイスデータ等を用いた医療機器開発を行っている。講演では、これらの研究を紹介しながら、デジタルテクノロジーを駆使した新しい精神科医療の展望について議論する。
【岸本泰士郎先生略歴】
慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座 特任教授
2000年慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院、国家公務員共済組合連合会立川病院、医療法人財団厚生協会大泉病院を経て、2009年よりThe Zucker Hillside Hospital(New York, USA)に入職、2012年、Donald and Barbara Zucker School of Medicine at Hofstra、Assistant Professorに就任、2013年より慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 専任講師、2021年より同大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座 特任教授。
●「利用者視点でのデジタルソリューションの開発」
スマートフォンの利用は高齢者においても年々増加しており、通信手段のみならず健康保持のためのデジタルデバイスとしての活用が進んできている。ただし、すべての高齢者がデジタル技術に対するリテラシーが高いわけではなく、単に携帯電話としての利用に留まっている者も少なくない。そのため、高齢者にとって利用しやすいUI/UXの工夫が必要となるため、開発したスマートフォンアプリを通して高齢者にとって利用可能なUI/UXのまとめを行ってきた。また、健康行動の変容のための工夫や認知機能や身体機能に対する効果検証を進めているので、現状の課題と展望を述べる。
【島田裕之先生略歴】
2003年 北里大学大学院医療系研究科臨床医学リハビリテーション医学専攻博士課程卒
2003年 東京都老人総合研究所研究員
2005年 PRINCE OF WALES MEDICAL RESEARCH INSTITUTE客員研究員
2006年 東京都健康長寿医療センター研究員
2010年 国立長寿医療研究センター室長
2014年 国立長寿医療研究センター部長
2018年 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター長 兼務
2015年〜 信州大学大学院総合医理工学研究科特任教授
2019年〜 同志社大学客員教授